サーカスを一本指で支えた男 目 次
1 サーカス――流転の風景 11
1 九歳の転機 14
女相撲 17
サーカス渡世の第一歩 22
一本竹 24
食事 26
2 絶対殺してやる、と子供心に誓った 27
いじめと暴力 29
大人になって、殺したかった男たちに会ったとき…… 33
3 暗闇の子供たち 37
サーカス芸人は酢を飲むか 37
涙もでないほど疲れていた 38
精米所でもらったオニギリ 41
逃げてはみるけれど 43
テントにくるまって寝ていた浮浪児たち 46
4 サーカスにいた教育者 49
5 祥太郎物語 57
自転車泥棒からサーカス芸人へ 57
バンドマンとして 65
初老の大酒飲み 67
電話口の祥太郎、一九九四年 70
6 愛情逃避行 73
初恋 73
「高玉」が「ラッキー」にかわる 77
逃亡 79
二日間だけの幸福 83
7 子連れ逃避行 89
結婚、そして再度の逃亡 89
親子三人の脱走 93
十数年ぶりに父と再会する 98
上京 99
8 サーカスは今……102
キャバレーまわりのあと 102
初めてつくった自分たちのサーカス 106
来るべくして来た変化 111
サーカス団長として再出発 113
休団 116
9 外国人芸人事情 118
外国人スカウト 118
惚れたはれたの国際愛 124
10 若者たちの光景 129
当世風新人稽古 129
ブランコ芸人、坂井とミキ 136
大森とユミ 140
象使いになった女の子 142
夢 143
2 サーカス――芸と技のパノラマ 145
1 鳥かツバメか……空中ブランコ 147
ブランコの呼び名 147
女の中台 149
輪撞木の名人ソメちゃん 150
一丁、二丁、大一丁 153
手綱と二丁ブランコ 154
空飛ぶ技の目録 157
2 女たちがやった綱渡りと足芸 160
綱渡りはべっぴんさんに 160
綱渡りの上乗りはこわい 162
素渡り三年 164
3 曲馬の世界 169
サーカスの曲馬目録 169
ふつうとはちがう鞍 173
馬場は客席にもなった 175
「道中」という移動の習慣 177
4 芸の職人たち 179
呼び込み 179
ピーター、一丁梯子、くだけ梯子 183
羽根出し 185
髪ツリ、歯リキ 187
一本網 88
自転車とオートバイ 189
動物、別当、調教師 192
象 195
ピエロ 196
5 番線とテント 199
番線談義 199
テントにまつわる話 206
小物、中荷、大荷 209
グラシ 212
6 歩方とはなにか 213
7 映画出演 218
大村昆と芦屋雁之助と一緒に出演 223
市川右太衛門にかくまわれたが…… 225
8 究極のウルトラ技――指一本逆立ち 228
指一本の勝負師たち 228
ついに完成する 233
おわりに 239