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書名

変容する都市のゆくえ 複眼の都市論

著者
三浦倫平・武岡暢=編著                
定価
2,500円+税            
判型・造本
四六判、並製、384ページ
ISBN
978-4-89257-130-5             

「あの街は変わった」――それは本当だろうか?

 

沖縄の基地都市、東京の下町、新宿・歌舞伎町、下北沢、渋谷の大規模再開発、さいたま、丸の内・東京駅、多摩ニュータウン…… 目に見える「変容」と「不変」を疑い、その背後に何が起きているのかを問う。

社会学、人文地理学、建築史、都市計画、美学芸術学など気鋭の論者が、<都市と街、風景の「変容」とは何か>に迫る。

 

contents

コザの無意識――基地都市における〈まちづくり〉の系譜―― 加藤政洋(人文地理学)

さいたま――大地の「め」 松田法子(建築史)

鼎談 「都市の変化」を論じるということ――社会学・美学・都市計画 田中大介(社会学)×天内大樹(美学芸術学)×中島直人(都市計画)

歌舞伎町を歩くとはどのようなことか――歓楽街における看板の経験をめぐって―― 武岡暢(社会学)

公共空間をめぐる都市社会運動の可能性と課題――東京都世田谷区下北沢地域における紛争に焦点を当てて―― 三浦倫平(社会学)

鼎談 東京の現在を語る ――均質化批判を超えて 田中大介×天内大樹×中島直人

振り返りながら、進んでいく――東京下町の現在―― 金善美(都市社会学)

多摩ニュータウンの五十年を振り返る インタビュー・成瀬惠宏(都市計画家)

「村の記録」のなかの都市――テレビ・ドキュメンタリーに描かれた農村の変容――  祐成保志(社会学)・舩戸修一(社会学)・武田俊輔(社会学)・加藤裕治(文化社会学)

 

「都市の風景の存在感の「消失」は、現代の都市空間と人々の関わり方を表わしており、一様に、かつ規範的に、何らかの評価を加えることは難しい。……であればこそむしろ目の前で起きる街並みの「変化」をめぐって読者の想像力を刺激するような複数の視点を提供することが、まずは私たちの態度の硬化を解除し、街並みに対して何らかの意味で能動的に関わるための基盤となるのではないか。これが本書の目論見である。」(「序」より)

 

 

造本:加藤賢策 (LABORATORIES)

2020年3月末発売予定


       

プロフィール

編著者

三浦倫平

1979年、神奈川生まれ。専門は地域社会学/都市社会学。現在、横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院/都市科学部・准教授。著書に『共生の都市社会学――下北沢再開発問題のなかで考える』(新曜社、2016年)、Characteristics and importance of Japanese disaster sociology: Perspectives from regional and community studies in Japan(地域社会学会40周年記念事業、2016年)

 

武岡暢

1984年、東京生まれ。社会学。立命館大学産業社会学部准教授。著書に『生き延びる都市——新宿歌舞伎町の社会学』(新曜社)、『歌舞伎町はなぜ〈ぼったくり〉がなくならないのか』(イーストプレス)、"Sex
Work" (The Routledge Companion to Gender and Japanese Culture, 分担執筆)。

 

執筆者

加藤政洋 

1972年、信州諏訪生まれ。人文地理学、沖縄研究。立命館大学文学部教員。著書に『大阪――都市の記憶を掘り起こす』(ちくま新書)、『酒場の京都学』(ミネルヴァ書房)など。

 

松田法子

1978年生まれ。建築史・都市史・領域史。京都府立大学大学院生命環境科学研究科准教授。単著に『絵はがきの別府』(左右社、2012年)、共編著に『危機と都市 −Along the water』(左右社、2017年)、『熱海温泉誌』(熱海市、2017年)、共著に『シリーズ遊廓社会』(吉川弘文館、2014年)など。

 

金善美

1983年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了、博士(社会学)。専門は都市社会学・地域社会学。現在、成蹊大学文学部現代社会学科専任講師。主な著作に『隅田川・向島のエスノグラフィー――「下町らしさ」のパラドックスを生きる』(晃洋書房、2018年、第12回地域社会学会奨励賞個人著作部門受賞)など。

祐成保志

1974年、大阪府生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科准教授。専門は社会学。関心領域は物質文化、社会調査史、住宅政策。著書に『〈住宅〉の歴史社会学』(新曜社、2008年)、『未来の住まい』(共著、柏書房、2019年)など。訳書に『ハウジングと福祉国家』(新曜社、2014年)など。日常生活の成り立ちを、対象と方法の相互作用に注意を向けながら解明することを目指している。

 

舩戸修一

1970年、和歌山生まれ。静岡文化芸術大学文化政策学部文化政策学科教授。専門は社会学。関心領域は農山村の集落。著書に『環境と社会』(編著、人文書院、2012年)、『農の6次産業化と地域振興』(共著、2015年、春風社)、『食と農のコミュニティ論』(共著、創元社、2013年)など。「集落を越えた家族関係」から限界集落の存続可能性を考えている。

 

武田俊輔

1974年、奈良県生まれ。滋賀県立大学人間文化学部准教授。専門は社会学。関心領域は文化社会学、都市社会学、メディア論。著書に『コモンズとしての都市祭礼』(新曜社、2019年)、『長浜曳山祭の過去と現在』(共編著、おうみ学術出版会、2017年)、『歴史と向きあう社会学』(共著、ミネルヴァ書房、2015年)など。祭礼や民俗芸能を手がかりに地方都市や農山漁村の研究を行っている。

 

加藤裕治

1969年、愛知県生まれ。静岡文化芸術大学文化政策学部文化政策学科教授。専門は文化社会学、メディア論。著書に『情報がつなぐ世界史』(共著、ミネルヴァ書房、2018年) 、『映像文化の社会学』(共著、有斐閣、2016年)など。メディア文化と日常生活の“あいだ”に生じる、様々な現象の相貌を捉えたいと考えている。

 

インタビュー

成瀬惠宏

1945年、愛知県生まれ。1968年に名古屋大学卒業、日本住宅公団(現UR都市機構)に入所。多摩ニュータウン開発に十五年半、立川基地跡地再開発に二年半、八王子みなみ野シティ開発に四年間従事。1991年、(株)都市設計工房を設立し日本の大規模都市開発・再開発に関与。東北津波復興(陸前高田市・山田町)支援、アフガニスタンなど海外プロジェクトへの技術支援にも関与。

 

鼎談

田中大介

1978年、大阪府生まれ。日本女子大学准教授。専門は社会学(都市論、モビリティ論)。慶應義塾大学文学部卒、筑波大学大学院人文社会科学研究科修了。近現代都市の公共交通、消費文化、情報環境に関する近代的構造、歴史的展開、現代的様相を社会学的に研究。編著『ネットワークシティ』(北樹出版)、共著『モール化する都市と社会 巨大商業施設論』(NTT出版)など。

 

天内大樹

1980年、東京都生まれ。静岡文化芸術大学准教授(デザイン論、デザイン史)。専門は美学芸術学/建築思想史。東京大学文学部卒、同大学院人文社会系研究科修了。博士(文学)。日本学術振興会特別研究員、東京理科大学工学部第二部PD研究員などを経て現職。共著に『叢書アレテイア13 批評理論と社会理論1:アイステーシス』(御茶の水書房)、『博覧会絵はがきとその時代』(青弓社)など。

 

中島直人

1976年、東京都生まれ。東京大学准教授。専門は都市計画。東京大学工学部都市工学科卒、同大学院修士課程修了。博士(工学)。東京大学助手・助教、慶應義塾大学専任講師・准教授を経て現職。著書に『都市計画の思想と場所 日本近現代都市計画史ノート』、『都市美運動 シヴィックアートの都市計画史』(東京大学出版会)など。

 

 

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