立山のふもとで培った家具作りの技法と心
50年前、立山のふもと・粟巣野で木工家具作りを始めた兄弟がいた。毎日が、“面白い”“楽しい”から続いてきたというKAKIのファミリーが、長年にわたって築き上げた家具作りの技法を、豊富な写真と図版で丁寧に解説。無垢材家具作りに見る、木工の「楽しさ」「温かさ」「厳しさ」が伝わってくる。オールカラー。
特別収録
【インタビュー】50年前、立山のふもと・粟巣野で木工家具作りを始めた兄弟がいた。——「どういう暮らしをしたいのか」KAKIの人々が語る、KAKI創設当時の物語とエピソード。
【エッセイ『巡り、巡る家具』】KAKI40年来の友人、イラストレーター・エッセイストの沢野ひとし氏
【インタビュー】新作映画『春を背負って』のロケハンで、初めてKAKIに出合った木村大作監督。シナリオを変更してKAKI工房でのシーンを追加。
柿谷 正 1948年富山県生まれ。1970年より家具の製造を始める。1975年、故柿谷誠を社長として(有)カキを設立。1989年、KAKI社長に就任。1996年、職藝学院建築科に家具マイスターとして参加、家具製作とともに若手職人の指導も行っている。
KAKI CABINETMAKER 富山県富山市粟巣野(現・本宮)にあるキャビネットメーカー。1963年、柿谷誠が山小屋を開き、正・清の三兄弟で無垢材を使った家具作りを始める。紅松材を用い、素朴でありながらも繊細な美意識を感じさせるKAKIの家具は、全国各地に根強い愛好者をもち、創設当時からのファンも多い。
撮影=岡田彰 1960年東京生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒後、フリーで活動。日本広告写真家協会正会員。2009年より富山県に在住。
編集=岡部万穂
(2014年3月17日発売)