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書名

マン・レイ自伝 セルフ・ポートレイト

著者
マン・レイ=著 千葉成夫=訳
定価
3,800円+税
判型・造本
四六判、566頁
ISBN
978-4-89257-055-1

「わたしは事実、もうひとりのレオナルド・ダ・ヴィンチであったのだ......」
マン・レイの真実が、自身の言葉で綴られる、決定版自伝。ピカソ、デュシャン、ダリ、モンパルナスのキキ、ブルトンなど、ダダ、シュルレアリスム、エコール・ド・パリの俊英のさまざまなエピソードがちりばめられている。
原書版に100点あまりの図版を追補し、「アングルのヴァイオリン」「ガラスの涙」から、ジェイムズ・ジョイス、ジャン・コクトーらの肖像写真、1930年代の『ハーパース・バザー』を飾ったモード写真、絵画作品・オブジェまで、多彩な活動を概観する。

著者詳細

マン・レイ(1890-1976)
1890年、フィラデルフィアに生まれる。マルセル・デュシャンらとともに、ニューヨーク・ダダの先駆的な画家として頭角を現す。1921年に渡仏。ダダ、シュルレアリスム運動に関わり、ブルトン、エリュアール、ツァラ、ピカソ、ダリ、エルンストらと交流を結ぶ。写真家としての活動も開始し、レイヨグラフ、ソラリゼーションなどさまざまな実験的な手法を編み出す一方、『ハーパース・バザー』などの雑誌を舞台に、伝説的なアートディレクター、アレクセイ・ブロドヴィッチとともにモード写真の礎を築いた。1976年没。

書評一覧

日本カメラ2008年3月号
◆日本カメラ2008年3月号

日本カメラ2008年3月号に、「マン・レイ自伝 セルフ・ポートレイト」の上野修さんによる書評が掲載されました。

レイヨグラフの名付け親はマン・レイだった
写真家が自分の名前が入った技法の名称を考えることは珍しくないが、レイヨグラフほどネーミングが成功した例はない。
そもそもマン・レイという名が雅号のようなものなので、彼はネーミングのセンスも卓越していたのだといえよう。
1920-30年代の芸術のダイナミズムを実感できる本。

毎日新聞2008年3月16日(日)朝刊
◆毎日新聞2008年3月16日(日)朝刊

毎日新聞2008年3月16日(日)朝刊に、「マン・レイ自伝 セルフ・ポートレイト」の鹿島茂さんによる書評が掲載されました。

前衛芸術家の「交差点」に位置して
一つの世紀には人物交差点のような万能の才人がいて、その才人に注目すれば、あらゆる文学者・芸術家・社交界人種などが星座状に見えてくる。20世紀なら写真家のマン・レイだ。マン・レイを押さえれば20世紀そのものの肖像が手に入るのである。
「20世紀セレブ人名辞典」と呼ぶにふさわしい、驚異的な記憶力に支えられた回想録である。

産経新聞2008年1月6日(日)朝刊
◆産経新聞2008年1月6日(日)朝刊

産経新聞2008年1月6日(日)朝刊に、「マン・レイ自伝 セルフ・ポートレイト」の中条省平さんによる書評が掲載されました。

多彩な交友関係で描く経歴
本書は彼の興味津々の経歴を、多彩きわまる交遊を中心につづっている。
なかでも、シャネル以前のモードの王様ともいうべきポール・ポワレ、そしてマン・レイと6年も同棲した伝説的美女、モンパルナスのキキとの交情がことに見事に描きだされ、マン・レイが人間観察の達人であったことがよくうかがわれる。
一つのジャンルに捕らわれない芸術活動を自由と快楽の追求のゆえだと断言するアーティストの本領が発揮された、読み応え十分の自伝だ。

ミュージック・マガジン2008年3月号
◆ミュージック・マガジン2008年3月号

ミュージック・マガジン2008年3月号に、「マン・レイ自伝 セルフ・ポートレイト」の書評が掲載されました。

新刊ひとくちメモ
ピカソやマルセル・デュシャンらとの交流、写真の実験的な手法や映画の技術の試み、そして戦争が、マン・レイの体験と記憶から、細部に至るまで克明に描かれ、簡潔な年譜と書誌が付されている。