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メタフィクションと脱構築
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書名

メタフィクションと脱構築

著者
由良君美=著
定価
3,398円+税
判型・造本
A5変形判、373頁
ISBN
978-4-89257-016-2

初の体系的メタフィクション論。バーク、ド・マン論他所収。
対談/井上ひさし、河合隼雄、山口昌男 解説/巽孝之

セルロイド・ロマンティシズム 目次

1  メタフィクションとは何か――7
メタフィクション論試稿――9
はじめに――9
ロバート・スコールズのメタフィクション論――10
小説〉の発生――12
フィクションからメタフィクションへの必然性――18世紀イギリス文学――14
〈内〉と〈外〉――漱石とメタフィクション――19
メタフィクションの〈自己再帰性〉――28
フッサールの「〈生活世界〉奪還」とメタフィクション――37
ハイデガーの〈脱構築〉とメタフィクション――47
〈リアリティ〉・〈フィクション〉・〈メタフィクション〉――56
ヘンリー・フィールディング作品における〈ポリフォニー〉性――65
『パミラ』vs.『シャミラ』――74
『シャミラ』のパロディ性――83
ホラス・ウォルポールのメタ・メルヘン『象形文字物語集』――93
『象形文字物語集』と『千夜一夜物語』――102
ダイアローグ――111
反小説・SF・メタフィクション――120
反小説の小説史スケッチT――120
反小説の小説史スケッチU――日本幻想文学――130
プラトン数論と文学――137
文学の故郷の記号学――バフチンによせて――145

賀川豊彦『空中征服』――日本大衆文学のSF的展開――153
大泉黒石『人間廃業』〈ディエゲシス〉の饗宴――167
井上ひさし『吉里吉里人』――日本型私小説的メタフィクション――171
J・パース『やぎ少年ジャイルズ』――アメリカ・メタフィクション――177
サルマン・ラシュディー『悪魔の詩』と『イマムの無時間』――181

〈対談〉現代文学はSFをめざす〈井上ひさし・由良君美〉――189

2  批評はどこから来てどこへ向かうのか
――スタイナー、バーク、ド・マン――225
ジョージ・スタイナー――227
批評はアウシュヴィッツのあとに――227
『悲劇の死』を読む――252
『言語と沈黙』を読む――264
『脱領域の知性』を読む――271
『青髯の城にて』を読む――276
『アンチィゴネーの変貌』を読む――280

ケネス・バーク――284
ケネス・バークの歩み――284
ニュー・スクール、バーク、スロチャワー――298
アメリカでのバーク・ルネサンス――マルカム・カウリとケネス・バーク――307
『文学形式の哲学』を読む――311
『動機の文法』を読む――315

〈座談会〉人文科学の新しい地平(河合隼雄・山口昌男・由良君美)――317

ポール・ド・マン――345
イーグルトンとド・マン――345
流沙のような土壌で――349

由良君美『メタフィクションと脱構築』解説   巽孝之――353

初出一覧――358
索引――373

書評一覧

日本経済新聞
◆『東京新聞』(1995/6/25)
日本経済新聞
◆『読書人』(1995/6/9)
日本経済新聞
◆『Image Forum』(1995/6月号)