だいすきな ねこを のこして
りすは ぼうけんに でかけます
『二ひきのこぐま』の写真家イーラと、『おやすみなさい おつきさま』の絵本作家マーガレット・ワイズ・ブラウンが、いっしょにつくりあげた、写真絵本の傑作、はじめての邦訳!
はじめて みる そとの せかい
はじめて であう どうぶつたちー
どうぶつを撮る理由を訊かれ、「どうぶつはうぬぼれや見栄がないし、目の下にしわがあっても、なんとも思わないから」という言葉を残した、写真家イーラ。現代を生きる子どもの世界を舞台に絵本を書くことを広め、アメリカ絵本の黄金期の中心になった絵本作家マーガレット・ワイズ・ブラウン。
ふたりのユニークな才能の出会いが作りだした、愛らしくたのしい本書をお楽しみください。
アート・ディレクション 加藤賢策(LABORATORIES)
デザイン 和田真季(LABORATORIES)
(2018年12月20日発売)
イーラ Ylla 写真
1911年オーストリアのウィーンに生まれる。本名はカミーラ・コフラー(Camilla Koffler)。第一次大戦中は各地を転々とし、1931年、パリのコラロッシ・アカデミーで彫刻を学びながら、写真家エルジー・ランドーの助手となる。1932年にレ・プレイヤード画廊で写真展を開催し、動物専門の写真スタジオを開く。1940年のドイツ軍パリ侵攻の翌年、アメリカに渡り、ニューヨークで写真スタジオを開く。1952年には、ケニア・ウガンダで三ヵ月にわたり野生動物の撮影を敢行。1955年、インドで牛車レースの撮影中に事故で亡くなる。写真集に“Petits et Grands”(1938)、”Animals”(1950)、”Animals in Africa"(1953)など。マーガレット・ワイズ・ブラウンとの写真絵本に『どうぶつたちは しっている』(小社刊)、『ねむい ねむい ちいさな ライオン』『せかいを みにいった アヒル』(徳間書店)、『二ひきの こぐま』(こぐま社)がある。
マーガレット・ワイズ・ブラウン Margaret Wise Brown 文
1910年ニューヨークのブルックリンに生まれる。1932年、ホリンズ大学卒業後、教職を経て、バンク・ストリート教育大学にある、幼年期の発達についてのリサーチセンターで、子どものための本を書きはじめる。1938年、W・R・スコット社で絵本編集者・絵本作家として活動をはじめ、クレメント・ハードやレナード・ワイスガードら、才能ある画家、作家、編集者とともに多くの名作絵本を生みだしていく。生涯に書いた絵本は100冊以上になる。1952年、フランス・ニースへの旅の途上で亡くなる。主著に『ぼく にげちゃうよ』(ほるぷ出版)、『おやすみなさい おつきさま』(評論社)、『きこえる きこえる なつのおと』(小峰書店)など。
戸澤柊 訳
翻訳家、絵本・児童文学研究。20世紀中頃までの絵本と挿画に関心がある。