少女の幻に重なるわたしの体――
戦時下に書かれた、 別人として生きる少女の数奇な物語
「小さき花々」初単行本化作品六篇収録
解説 嵯峨景子
装画 松本かつぢ
「ここに収録された一篇一篇は、厳しい時勢にあってなお読者の少女たちにメッセージを送ろうとする、吉屋信子の執筆の軌跡である。それは少女小説が放った、戦時下における最後のきらめきであった」嵯峨景子(本書解説より)
吉屋信子少女小説集5
(2026年3月下旬発売)
吉屋信子
1896年、新潟市生まれ。栃木高等女学校に在学中から少女雑誌に投稿。1916年から『少女画報』に連載された「花物語」が女学生の圧倒的な支持を得、ベストセラーになる。1919年、長篇小説「地の果まで」が大阪朝日新聞の懸賞で一等に当選。1936年から新聞連載された「良人の貞操」が好評を博す。少女小説、純文学、歴史小説、随筆と幅広く執筆活動をおこなう。1952年「鬼火」で女流文学賞、1967年に菊池寛賞を受賞。『わすれなぐさ』『安宅家の人々』『徳川の夫人たち』など著書多数。1973年、逝去。
装画 松本かつぢ
1904年、神戸市生まれ。エキゾティックで繊細な少女画を描き、『少女の世界』『少女の友』で少女達の人気を得る。1938年、『くるくるクルミちゃん』を連載開始。クルミちゃんは愛すべきキャラクターとして定着し、次々とグッズ化され 、昭和のキャラクターグッズの元祖となった。1986年、逝去。