「あなたは誰?」と、無数の鳥が啼く―
望まない結婚をした娘が、 「白人の墓場」で見た熱帯の幻と憂鬱。
カヴァンの自伝的小説、待望の本邦初訳作品が登場!
Anna Kavan Collection
書容設計 羽良多平吉
(2015年1月7日発売)
アンナ・カヴァン(Anna Kavan 1901-1968)
1901年、フランス在住の裕福なイギリス人の両親のもとにヘレン・エミリー・ウッズとして生まれる。1920年代から30年代にかけて、最初の結婚の際の姓名であるヘレン・ファーガソン名義で小説を発表する。幼い頃から不安定な精神状態にあり、結婚生活が破綻した頃からヘロインを常用する。精神病院に入院していた頃の体験を元にした作品集『アサイラム・ピース』(40) からアンナ・カヴァンと改名する。終末的な傑作長篇『氷』(67)を発表した翌年の1968年、死去。
翻訳 佐田千織
1965年生まれ。関西大学文学部卒業。訳書に、 テリー・グッドカインドの「真実の剣」シリーズ (早川書房)、マーゴ・ラナガン『ブラックジュース』 (河出書房新社)、N.K.ジェミシン『空の都の神々は』 (早川書房)、ジェイン・ロジャーズ『世界を変える日 に』(早川書房)など。