悪意渦巻く海辺の町ーー
トンプスン・ノワール、
鮮烈な傑作
本邦初訳
解説 中条省平
罪悪の世界でがんじがらめになっていることを自覚し、虚ろな笑いのなかでそんな運命のなりゆきに自分をゆだねる人間。それがジム・トンプスン的な究極の人間の姿なのだ。(中条省平 本書解説)
装幀 黒洲零
(2018年3月30日発売)
*好評既刊*
ジム・トンプスン=著 小林宏明=訳
'20年代のテキサスの西端は、 タフな世界だった―― パイプライン工事に流れ込む 放浪者、浮浪者、そして前科者……
解説 滝本誠
ジム・トンプスン=著 高山真由美=訳
アルコール専門療養所の長い一日
”酒浸り(ウェット)”な患者と危険なナース
マーフィーの治療のゆくえは――
解説 霜月蒼
ジム・トンプスン(Jim Thompson 1906-1977)
1906年、アメリカ・オクラホマ州生まれ。油田労働者、ベルボーイ など、職業を転々とする。1942年、初の長篇を出版。1949年、初の 犯罪小説『取るに足りない殺人』を発表する。『おれの中の殺し屋』 (1952)など、ペイパーバック・オリジナルで作品を次々に発表する。 『現金に体を張れ』『突撃』(スタンリー・キューブリック監督作品) の脚本に参加。1977年没。
翻訳 田村義進
1950年、大阪生まれ。金沢大学法文学部中退。日本ユニ・エージェンシー翻訳ワークショップ講師。訳書にミック・ヘロン『死んだライオン』、アガサ・クリスティー『ゴルフ場殺人事件』(早川書房)、スティーヴン・キング『書くことについて』(小学館)、ジェイムズ・エルロイ『アメリカン・タブロイド』(文藝春秋)など。