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書名

犯罪者

著者
ジム・トンプスン=著 黒原敏行=訳
定価
2,500円+税
判型・造本
四六判変形、並製、256頁
ISBN
978-4-89257-144-2

容疑者は十五歳の少年

ありきたりの日常に潜む狂気、

スキャンダラスな報道と捜査の行方は―

本邦初訳

解説 吉田広明

 

細部と全体、卑小さと壮大さの振れ幅。……その歪んだ建築を見続けている間に、我々の認識自体が狂ってくる。いや、もしかしたら正される、と言った方がいいのかもしれない。狂っているのは世界の方であり、トンプスンは世界が狂っていることを、正しく描写しているだけなのかもしれないのだ。(吉田広明 本書解説)

 

装幀 黒洲零

 

(2018年8月1日発売)

 

*好評既刊*

天国の南

ジム・トンプスン=著 小林宏明=訳

'20年代のテキサスの西端は、 タフな世界だった―― パイプライン工事に流れ込む 放浪者、浮浪者、そして前科者……

解説 滝本誠

 

ドクター・マーフィー

ジム・トンプスン=著 高山真由美=訳

アルコール専門療養所の長い一日

”酒浸り(ウェット)”な患者と危険なナース

マーフィーの治療のゆくえは――

解説 霜月蒼

 

殺意

ジム・トンプスン=著 田村義進=訳

悪意渦巻く海辺の町ーー

トンプスン・ノワール、

鮮烈な傑作

解説 中条省平

 

 

 

 

著者詳細

ジム・トンプスン(Jim Thompson 1906-1977)

1906年、アメリカ・オクラホマ州生まれ。油田労働者、ベルボーイ など、職業を転々とする。1942年、初の長篇を出版。1949年、初の 犯罪小説『取るに足りない殺人』を発表する。『おれの中の殺し屋』 (1952)など、ペイパーバック・オリジナルで作品を次々に発表する。 『現金に体を張れ』『突撃』(スタンリー・キューブリック監督作品) の脚本に参加。1977年没。

 

翻訳 黒原敏行

1957年、和歌山生まれ。慶應義塾大学文学部・東京大学法学部卒業。コーマック・マッカーシー『ブラッド・メリディアン』『すべての美しい馬』『越境』、ウィリアム・ゴールディング『蠅の王』(以上、早川書房)、ジョゼフ・コンラッド『闇の奥』、オルダス・ハクスリー『すばらしい新世界』、ウィリアム・フォークナー『八月の光』(以上、光文社)など。

 

書評一覧

『ダ・ヴィンチ』(10月号)「注目の新刊情報」、日刊ゲンダイ「今日の新刊」(8/27)、翻訳ミステリー大賞シンジケートで紹介されました(評者:ストラングル・成田氏)。『本の雑誌』10月号で紹介されました。(評者:♪akira氏)
『2019年このミステリーがすごい』の「マイベストシックス」で、遊井かなめ氏5位、京都大学推理小説研究会3位に選ばれました。『ダ・ヴィンチ』2018年「今年の3冊」に選ばれました。 (選者:中条省平氏)