罠にはまったのはおれだった―
オクラホマの地主と娘、殺人事件の発生、そして先住民の儀式
白人貧農の父子は、憎悪の果てに
『おれの中の殺し屋』と同年に出版された、異人種間の反目を背景とするトンプスンの初期重要作、本邦初訳。
解説 福間健二
「書けることを書く。……究極、必要なのは、したり顔の良識や常識が要求するあらゆることへの無責任さだ。この世界が人にどんな仕打ちをするか。どんな目にあわせるか。それを思い知ったところからの反撃が、書くという行為になっているのだ。」(福間健二 本書解説)
装幀 黒洲零
(2018年10月中旬発売)
*好評既刊*
ジム・トンプスン=著 小林宏明=訳
'20年代のテキサスの西端は、 タフな世界だった―― パイプライン工事に流れ込む 放浪者、浮浪者、そして前科者……
解説 滝本誠
ジム・トンプスン=著 高山真由美=訳
アルコール専門療養所の長い一日
”酒浸り(ウェット)”な患者と危険なナース
マーフィーの治療のゆくえは――
解説 霜月蒼
ジム・トンプスン=著 田村義進=訳
悪意渦巻く海辺の町ーー
トンプスン・ノワール、
鮮烈な傑作
解説 中条省平
ジム・トンプスン=著 黒原敏行=訳
殺人容疑者は十五歳の少年
ありきたりの日常に潜む狂気、
スキャンダラスな報道と捜査の行方は―
解説 吉田広明
ジム・トンプスン(Jim Thompson 1906-1977)
1906年、アメリカ・オクラホマ州生まれ。油田労働者、ベルボーイ など、職業を転々とする。1942年、初の長篇を出版。1949年、初の 犯罪小説『取るに足りない殺人』を発表する。『おれの中の殺し屋』 (1952)など、ペイパーバック・オリジナルで作品を次々に発表する。 『現金に体を張れ』『突撃』(スタンリー・キューブリック監督作品) の脚本に参加。1977年没。
翻訳 小林宏明
1946年東京都生まれ。明治大学英米文学科卒。リー・チャイルド『ネバー・ゴー・バック』『キリング・フロアー』(講談社文庫)、ジェイムズ・エルロイ『LAコンフィデンシャル』(文春文庫)、ホレス・マッコイ『明日に別れの接吻を』(ハヤカワ・ミステリ文庫)、ジム・トンプスン『天国の南』(小社刊)ほか翻訳書多数。著書に『銃を読み解く23講』(東京創元社)、『小林宏明のGUN講座』(エクスナレッジ)、『図説 銃器用語事典』(早川書房)など。