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書名

バッドボーイ

著者
ジム・トンプスン=著 土屋晃=訳
定価
2,500円+税
判型・造本
四六判変形、並製、312頁
ISBN
978-4-89257-147-3

豪放な“爺”の人生訓(レッスン)、詐欺師の友人、喧噪のベルボーイ生活――

ノワールの鬼才が若き日々を綴った、抱腹絶倒の自伝的小説

 

従兄弟と仕掛けた壮大ないたずら、ネブラスカの“爺”の型破りな教育、独学で博識の父が辿った転落…ユニークな家族に囲まれて育った幼少期から、新聞社の雑用係、喜劇俳優、ベルボーイ、油井労働者など、職を転々とする青年期までの波乱万丈の日々。 トンプスンの創作の原点であり必読の書。

 

本邦初訳

解説 越川芳明

 

「かれは幼少時代から二十代初めまで、数々の悲惨な目に遭い辛酸を舐めてきた。そうしたエピソードを綴りながら、そこには暗い絶望がない。……トンプスンが祖父から受け継いだ、『ブラックユーモア』という人生の荒波を渡る手立ては、作家トンプスンの語りの強力な武器となり、物語の大きな魅力となっているのだ。」(越川芳明 本書解説)

 

装幀 黒洲零

(2019年7月30日発売)

 

*好評既刊*

天国の南

ジム・トンプスン=著 小林宏明=訳

'20年代のテキサスの西端は、 タフな世界だった―― パイプライン工事に流れ込む 放浪者、浮浪者、そして前科者……

解説 滝本誠

 

ドクター・マーフィー

ジム・トンプスン=著 高山真由美=訳

アルコール専門療養所の長い一日

”酒浸り(ウェット)”な患者と危険なナース

マーフィーの治療のゆくえは――

解説 霜月蒼

 

殺意

ジム・トンプスン=著 田村義進=訳

悪意渦巻く海辺の町ーー

トンプスン・ノワール、

鮮烈な傑作

解説 中条省平

 

犯罪者

ジム・トンプスン=著 黒原敏行=訳

殺人容疑者は十五歳の少年

ありきたりの日常に潜む狂気、

スキャンダラスな報道と捜査の行方は―

解説 吉田広明

 

綿畑の小屋

ジム・トンプスン=著 小林宏明=訳

罠にはまったのはおれだった―

オクラホマの地主と娘、殺人事件の発生、そして先住民の儀式

白人貧農の父子は、憎悪の果てに

解説 福間健二

 

脱落者

ジム・トンプスン=著 田村義進=訳

テキサスの西、ビッグ・サンド(大きな砂地)の町

原油採掘権をめぐる陰謀と死の連鎖、

未亡人と保安官補のもうひとつの顔――

解説 野崎六助

 

 

 

 

著者詳細

ジム・トンプスン(Jim Thompson 1906-1977)

1906年、アメリカ・オクラホマ州生まれ。油田労働者、ベルボーイ など、職業を転々とする。1942年、初の長篇を出版。1949年、初の犯罪小説『取るに足りない殺人』を発表する。『おれの中の殺し屋』 (1952)など、ペイパーバック・オリジナルで作品を次々に発表する。 『現金に体を張れ』『突撃』(スタンリー・キューブリック監督作品) の脚本に参加。1977年没。

 

翻訳 土屋晃

東京生まれ。慶應義塾大学文学部卒。訳書に、スティーヴン・キング『ジョイランド』、ジェフリー・ディーヴァー『限界点』(ともに文春文庫)、テッド・ルイス『ゲット・カーター』(扶桑社文庫)、エリック・ガルシア『レポメン』(新潮文庫)など。

 

書評一覧

翻訳ミステリー大賞シンジケート(8/27) (評者:ストラングル成田氏)、『ナンクロメイト』(2019年11月号)(評者:牧眞司氏)で書評掲載されました。